ハードケースの内装加工とは?
収納物に合わせた緩衝材加工の方法

ハードケースで機器を保護するには、ケース本体の強度だけでなく、内部で機器をどのように保持するかも重要です。

収納物の形状や重量、付属品、必要な緩衝スペースを考慮し、緩衝材を設計・加工することで、ケース内部で機器を固定し、外部から受ける衝撃を緩和します。

ここでは、ハードケースの内装加工の考え方から、機器を保護するための配置、付属品との収納バランス、緩衝材の加工方法まで解説します。

ハードケースに機器と付属品を収納した緩衝材の内装加工例

01|ハードケースの内装加工とは?

収納物に合わせて、ケース内部の緩衝材を設計・加工する

ハードケースの内装加工とは、収納する機器や付属品に合わせて緩衝材を設計・加工し、ケース内部に配置することです。

単に機器の形状に合わせて緩衝材を抜くだけではありません。ケース内部で機器が動かないように固定すること、外部から受ける衝撃を緩和すること、付属品を整理して収納すること、機器を取り出しやすくすることなどを考慮して設計します。

固定

機器が動かないように保持する

緩衝

外部からの衝撃を緩和する

収納

付属品を整理して収納する

取り出し

取り出しやすさを考慮する

収納物や使用方法に合わせてこれらの要素を組み合わせることが、ハードケースの内装設計では重要です。

02|なぜハードケースにも緩衝材が必要なのか?

ハードケース内部の緩衝材で機器への衝撃を緩和するイメージ

ケースが硬くても、衝撃そのものがなくなるわけではない

ハードケースは、外部からの衝撃や圧力から収納物を保護する役割があります。しかし、ケースが衝撃を受けたとき、その力が完全になくなるわけではありません。

特に機器がケースの内壁や底面に近い状態では、ケースが受けた衝撃が機器へ伝わりやすくなります。また、ケース内部に隙間があり、運搬中に機器が動く状態も避ける必要があります。

そこで、ケースと機器の間に緩衝材を配置します。

ハードケースで外部から収納物を守り、内部の緩衝材で機器へ伝わる衝撃を緩和する。

ケース本体と内装の両方を考えることが、機器を保護するうえで重要です。

03|内装設計の基本は、機器をケースから離して配置すること

底面から持ち上げ、周囲に必要な緩衝スペースを確保する

内装を設計する際は、機器をケースの側面や底面に近づけすぎず、その間に必要な緩衝材を確保することが基本です。

底面にも緩衝材を設けて機器を持ち上げ、可能な範囲でケース中央側に配置します。さらに前後・左右にも緩衝材を設けることで、ケースが外部から衝撃を受けた際に、その力が機器へ直接伝わりにくい構造にします。

平面上の位置だけでなく、高さ方向にも緩衝スペースを確保することがポイントです。

収納物の大きさだけを見てケースを選ぶのではなく、機器の周囲にどれだけの緩衝スペースを確保できるかまで考えてケースと内装を設計する必要があります。

機器をケースから離して緩衝スペースを確保する内装設計の上面図と断面図

設計のポイント

✔︎底面にも緩衝材を設ける
✔︎可能な範囲で中央側に配置
✔︎前後・左右・上下に緩衝スペースを確保
✔︎収納物のサイズだけでなく緩衝スペースも考えてケースを選定する

04|クッションを厚くすればよいわけではない

保護性能と収納スペースのバランスを考える

ハードケースの保護性能と付属品の収納スペースのバランス

設計のポイント

機器の周囲に十分な緩衝材を設けることは重要ですが、単純にクッションを厚くすればよいわけではありません。

緩衝材を厚くするほど、ケース内部で実際に収納に使えるスペースは小さくなります。

電子機器の場合、本体だけでなく、ACアダプター、ケーブル、プローブ、バッテリーなどの付属品を一緒に収納することも少なくありません。

本体の周囲に大きな緩衝スペースを確保した結果、必要な付属品が収納できなくなっては、ケースとして使いにくくなってしまいます。

そのため内装設計では、必要な緩衝スペースを確保しながら、本体と付属品をどのように収納するかというバランスを考えることが重要です。

05|付属品まで含めて収納レイアウトを考える

「本体を守る」と「使いやすく収納する」を両立する

機器本体と付属品を収納したハードケースの内装レイアウト例

ハードケースの内装を設計するときは、機器本体だけでなく、一緒に持ち運ぶ付属品を最初から確認しておくことが重要です。

ケース内部に十分な面積があれば、本体と付属品を横に並べて配置できます。

ケースの深さに余裕がある場合は、上下方向を利用して収納スペースを確保する方法もあります。また、収納物によっては蓋側を活用することもできます。

一方、必要な緩衝スペースを確保すると本体と付属品を収納できない場合には、無理に詰め込むのではなく、ケースサイズそのものを見直すことも必要です。

収納物を既存のスペースに無理に合わせるのではなく、本体・付属品・緩衝スペースの全体から収納レイアウトを考える。

これが、保護性能と使いやすさを両立するためのポイントです。

06|数量によって緩衝材の加工方法を使い分ける

小ロットはレーザー加工、量産はトムソン抜き

緩衝材の加工方法は、収納物の形状だけでなく、製作数量も考慮して選定します。

アコモでは、主にレーザー加工とトムソン型を用いたプレス抜きによって緩衝材を加工しています。

レーザー加工で緩衝材を収納物の形状に合わせて加工する様子

レーザー加工

レーザー加工は、収納形状に合わせた抜き型を製作する必要がありません。そのため、型代をかけずに加工できることが大きな特徴です。

一方で、加工には時間がかかるため、1個あたりの加工コストは高くなる傾向があります。

型を製作するコストを必要としないことから、試作や小ロットの製作に適した加工方法です。

トムソン型を用いたプレス抜きで緩衝材を加工する様子

トムソン抜き

トムソン抜きでは、加工する形状に合わせてトムソン型を製作し、プレスによって緩衝材を抜き加工します。

最初に型を製作するため型代が必要ですが、型を使用することで短時間で加工できるため、1個あたりの加工コストを抑えやすくなります。

そのため、製作数量が多い量産に適した加工方法です。

少量では型代を必要としないレーザー加工、数量が増える場合には加工コストを抑えやすいトムソン抜きというように、形状や製作数量を考慮して適した加工方法を選定します。

なお、どの程度の数量からトムソン抜きが適しているかは、緩衝材の大きさや形状、加工内容などによって異なります。

比較項目 レーザー加工 トムソン抜き
型 不要 必要
型代 不要 必要
加工時間 長い 短い
加工コスト 高くなりやすい 低く抑えやすい
適した数量 試作・小ロット 量産

07|内装設計をするために確認すること

本体だけでなく、付属品や使用方法まで確認する

収納物に適した内装を設計するためには、本体の外形寸法だけでなく、実際にどのように収納し、使用するのかまで確認することが重要です。

確認する内容 ポイント
本体 外形寸法・形状・重量
突起部分 コネクタ・ノブ・スイッチなど
付属品 ケーブル・電源・プローブなど
製作数量 試作・小ロット・量産
取り出し方 指を掛けるスペースなど
保護 特に衝撃を避けたい部分
ケース 指定ケースの有無

例えば、機器の形状通りに緩衝材を加工すると、機器と緩衝材の間に指が入らず、取り出しにくくなることがあります。その場合は、指を掛けられるスペースを設けるなど、実際の使い方を考慮した設計が必要です。

また、ケースがまだ決まっていない場合には、収納物と必要な緩衝スペースからケースサイズを検討することも重要です。

08|ハードケースは、内装まで含めて設計する

ハードケースで機器を保護するためには、外側のケースだけでなく、収納物に合わせた内装設計が重要です。

01
機器をケースから離して配置する

底面から機器を持ち上げ、周囲に必要な緩衝スペースを確保します。

02
保護と収納を両立する

機器本体だけでなく、付属品まで含めて収納レイアウトを検討します。

03
数量に適した加工方法を選ぶ

試作・小ロットではレーザー加工、量産ではトムソン抜きなど、製作数量に合わせて加工方法を選定します。

ハードケースの内装は、単に収納物の形に緩衝材を加工するだけではありません。

何を収納するのか、どのように保護するのか、どのように持ち運び、取り出して使用するのか。

これらを考慮してケースと内装を設計することで、収納物に適したハードケースになります。

実際の内装加工例については、ハードケース+内装加工の製作事例をご覧いただけます。

収納する機器に合わせたハードケースの内装加工をご相談ください

アコモでは、収納する機器の形状やサイズ、付属品、製作数量などを確認し、ケース選定から緩衝材の設計・加工まで対応しています。

ケースが決まっていない場合や、図面がない段階でもご相談いただけます。

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最小ロット
50000個
2025年度 国内生産実績
20000個
2025年度 海外生産実績(ベトナム)
60社
2025年度 取引社数

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  • ご相談・ヒアリング

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    01
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    07

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