オーダーメイドケースは小ロットでも製作できる?
数量・試作・量産の考え方

小ロットから量産まで、ケース製作における数量の考え方を解説します。

測定器とケーブルを収納したオーダーメイドケース

01|オーダーメイドケースは小ロットでも製作できる?

アコモでは、最小ロット10個〜ご相談いただけます。

「オーダーメイドケースは、大量に注文しないと製作できないのでは?」と思われることがあります。

しかし、実際に必要となる数量はケースによってさまざまです。

例えば、特定の測定機器を持ち運ぶケース、限られた作業員だけが使用するケース、保守・メンテナンス用の機器を収納するケースなどでは、数百個、数千個という数量を必要としないこともあります。

アコモでは、こうした用途にも対応できるよう、オーダーメイドケースを最小ロット10個〜製作しています。

ただし、「どのようなケースでも必ず10個から製作できる」という意味ではありません。

ケースに使用する素材や部材、形状、加工方法などによって製作条件は異なります。

そのため、「何個つくるか」だけでなく、「何を、どのようにつくるか」まで含めて考えることが、オーダーメイドケースでは重要です。

また、「最小ロット10個〜」と、量産前に行う試作は考え方が異なります。

量産前には試作品を製作し、形状や収納性、使い勝手などを確認したうえで生産へ進みます。

02|小ロットで製作しやすい理由

レーザー加工なら、裁断金型を起工せずに加工できる場合があります。

ソフトケースを製作するときには、表地、裏地、クッション材など、ケースを構成する材料を必要な形状に裁断します。

その方法のひとつが、製品形状に合わせた専用の裁断金型を製作し、その金型を使って材料を裁断する方法です。

同じ形状を繰り返し裁断する場合には効率的ですが、新しく裁断金型を起工する場合には、金型を製作するための費用と準備期間が必要になります。

レーザー加工機でクッション材を加工する様子

アコモではレーザー加工機を導入しており、レーザー加工に適した素材であれば、専用の裁断金型を起工せず、加工データをもとに必要な形状へ裁断することができます。

裁断金型を必要としない場合、金型製作にかかる初期費用を抑えやすくなります。

また、裁断金型を製作する工程がないため、製作開始までの準備期間を短縮できる場合があります。

さらに、試作後に寸法や形状を変更する場合でも、加工データの変更によって対応できるケースがあります。

こうした「裁断金型を起工せずに加工できる」ことが、試作や小ロットのケースを製作しやすくする理由のひとつです。

03|すべての素材をレーザー加工できるわけではない

ケースに必要な素材を選び、その素材に適した方法で加工します。

使用する素材に応じてレーザー加工または別の加工方法を選ぶ流れ

ここで注意したいのが、「レーザー加工機がある=すべてのケースを金型なしで製作できる」というわけではないことです。

ケースには、用途や求められる機能に応じてさまざまな素材を使用します。

素材の種類や特性によっては、レーザー加工が適さない場合があります。その場合には、裁断金型を使用するなど、素材や仕様に適した別の加工方法を選択します。

つまり、小ロットだからレーザー加工、量産だから裁断金型と単純に分けられるものではありません。

まず考えるべきなのは、そのケースにどのような機能が必要なのかということです。

収納する機器、使用環境、必要な保護性能などから素材を選び、そのうえで形状や数量を考慮しながら加工方法を検討します。

小ロットだからといって、レーザー加工できる素材へ無理に変更することが最適とは限りません。

数量に加工方法を合わせるのではなく、ケースに必要な仕様を満たしたうえで、適した加工方法を選ぶ。

これが、オーダーメイドケースを考えるうえで重要なポイントです。

04|試作は何のために行う?

図面だけでは分からない「実際の使いやすさ」を確認します。

オーダーメイドケースでは、量産前に試作品を製作して仕様を確認します。

図面上では問題がないように見えても、実際に機器を収納して使ってみると、改善したい部分が見つかることがあります。

特に電子機器や測定機器を収納するケースでは、単に機器が収まればよいとは限りません。

収納する → 持ち運ぶ → 取り出す → 使用する → 再び収納するという実際の使用場面まで考える必要があります。

試作では、主に次のようなポイントを確認します。

01|収納

機器本体や付属品が、それぞれ適切な位置に無理なく収まるかを確認します。

02|保護

クッション材の位置や厚みなど、収納物を保護するための仕様が適切かを確認します。

03|出し入れ

必要な機器や付属品をスムーズに取り出し、使用後に収納できるかを確認します。

04|操作

ケースに収納した状態で機器を使用する場合には、画面やスイッチ、接続端子などへ無理なくアクセスできるかを確認します。

05|持ち運び

ハンドルやショルダーベルトなどの位置や長さが、実際の持ち運び方に適しているかを確認します。

こうした部分は、寸法や図面だけでは判断しにくいことがあります。

試作品を実際に使用して確認し、必要な部分を修正してから生産へ進むことで、収納する機器だけでなく、実際の使用環境にも合ったケースへ近づけることができます。

なお、試作品の製作には費用がかかります。量産前に実際の仕様や使い勝手を確認するため、原則として試作品を製作しています。

05|相談から量産まで、どう進める?

仕様を確認しながら、段階的に生産へ進めます。

オーダーメイドケースでは、最初からすべての仕様が決まっている必要はありません。

特に、新しい機器のケースを製作する場合や、現在使用しているケースを改良する場合には、試作と確認を行いながら仕様を決めていくことができます。

  • ご相談・ヒアリング

    収納する機器や用途、数量などをお聞きします。

    01
  • 概算お見積り

    ご要望をもとに、概算のお見積りをご提示します。

    02
  • 試作品製作

    仕様を検討し、試作品を製作します。

    03
  • 仕様確定・最終お見積り

    仕様と最終価格を確定します。

    04
  • ご発注

    確定した仕様・数量で正式にご発注いただきます。

    05
  • 生産・検品

    製品を生産し、各工程での確認と最終検査を行います。

    06
  • 納品

    検品を終えた製品を納品します。

    07

初回から多くの数量を生産する方法だけでなく、まず必要な数量を製作し、その後の使用状況や需要に合わせて追加生産するという考え方もあります。

06|何個から「量産」になる?

数量だけで、小ロットと量産を区切ることはできません。

「何個までが小ロットで、何個からが量産なのか」という疑問もあります。

しかし、オーダーメイドケースでは、小ロットと量産を一律の数量だけで区切ることはできません。

例えば、同じ100個でも、シンプルな構造のケースと、複雑な縫製や多数の部材を必要とするケースでは、生産に必要な工程が異なります。

また、一度だけ100個を製作する場合と、毎月100個を継続して製作する場合でも、材料の手配や生産計画は変わります。

小ロットと量産に適したケース製作の考え方を比較した図

数量が増えたり、継続的な生産になったりすると、

●材料をどのように調達するか
●どの加工方法が適しているか
●どこで生産するか
●どのように品質を安定させるか
●追加生産をどのように行うか

といったことまで含めた生産計画が重要になります。

そのため、単純な数量だけではなく、仕様 × 数量 × 生産頻度 × 納期 × コストを総合的に見ながら、適した生産方法を考えます。

07|数量が増えると価格はどうなる?

数量が増えると単価を抑えやすくなる場合があります。

一般的には、生産数量が増えることで作業効率が上がったり、初期費用をより多くの製品に配分できたりするため、1個あたりの価格を抑えやすくなる場合があります。

しかし、「数量が2倍になれば、単価が半分になる」という単純なものではありません。

オーダーメイドケースの価格には、使用する素材や部材、ケースの構造、縫製・加工工程、裁断金型などの初期費用、材料の歩留まり、生産数量など、さまざまな要素が関係します。

例えば、専用の裁断金型を新しく起工する場合には、その金型費が初期費用として必要になります。

生産数量が少なければ、1個あたりに占める初期費用の割合は大きくなります。数量が増えれば、その影響は相対的に小さくなります。

一方、レーザー加工に適した素材・仕様で、裁断金型を起工せずに加工できる場合には、裁断金型そのものが不要になります。

また、材料についても、単純に使用する面積だけで価格が決まるわけではありません。

材料の中に必要なパーツをどれだけ効率よく配置して裁断できるかという「歩留まり」も価格に影響します。

そのため、価格を考えるときも、「何個つくるか」だけでなく、「どのような仕様を、どのような方法でつくるか」まで含めて考えることが重要です。

オーダーメイドケースの価格については、関連記事「オーダーメイドケースの費用はどう決まる?価格を左右する7つのポイント」で詳しく解説しています。

08|国内生産と海外生産、どちらが向いている?

数量・納期・仕様・生産計画から考えます。

オーダーメイドケースの国内生産と海外生産(ベトナム)の特徴を比較した図

アコモでは、国内生産と海外生産の両方に対応しています。

国内生産は、試作や小ロット、仕様変更などに柔軟に対応しやすく、比較的短い納期が求められる案件にも対応しやすいことが特徴です。

一方、一定数量を継続して生産する案件では、海外生産を選択肢に加えることで、コスト面でメリットが生まれる場合があります。

アコモでは、海外生産についてはベトナムの協力工場を活用しています。

ただし、「小ロット=国内生産」「量産=海外生産」と一律に決めるわけではありません。

数量が多くても国内生産が適している場合もあります。

数量、仕様、納期、材料調達、品質管理、追加生産の予定などを確認し、それぞれの条件に適した生産方法を検討します。

まとめ|数量だけでなく、ケースに合った製作方法を考える

オーダーメイドケースは、数量だけで製作方法が決まるものではありません。収納する機器や使用環境、素材、加工方法、数量、納期、生産計画などを踏まえて、適したつくり方を考えることが重要です。

アコモでは最小ロット10個〜対応し、量産前に試作品で仕様を確認しながら、小ロットから量産まで対応しています。

図面がなくても、ご相談いただけます。

図面や詳しい仕様が決まっていなくても構いません。
収納する機器・用途・数量などをお聞きし、仕様から一緒に検討します。

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ケースづくりを続けて、40年以上。

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ケース製造
10個〜
最小ロット
50000
2025年度 国内生産実績
20000
2025年度 海外生産実績(ベトナム)
60
2025年度 取引社数
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