オーダーメイドケースの費用はどう決まる?
価格を左右する7つのポイント

オーダーメイドケースの価格は、単純にケースの大きさだけで決まるものではありません。
ソフトケースかハードケースか、使用する素材、ケースの形状や構造、製作数量、材料の歩留まり、加工工程、生産方法など、さまざまな条件によって変わります。
ここでは、オーダーメイドケースの価格がどのように決まるのか、ケースメーカーの視点から7つのポイントに分けて解説します。

ソフトケースとハードケースの集合写真

オーダーメイドケースに「一律価格」がない理由

既製品のケースは、あらかじめ仕様が決められ、一定数量をまとめて生産することを前提としているため、販売価格も決まっています。

一方、オーダーメイドケースは、収納する機器や使用環境、必要な保護性能などを確認しながら仕様を決めていきます。

たとえば、同じ大きさのソフトケースでも、クッション材の厚み、ポケットの数、持ち手やショルダーベルトの有無、生地の種類などが違えば、必要な材料や製造工程も変わります。

ハードケースの場合も、ケース本体だけでなく、収納する機器に合わせた内装材の種類や加工方法によって価格が変わります。

そのため、オーダーメイドケースは「この大きさなら○円」というように、サイズだけで価格を決めることができません。

では、具体的にどのような条件が価格に影響するのでしょうか。

オーダーメイドケースの価格を左右する7つのポイント

ソフトケースとハードケースの製作例

01|ケースの種類

まず価格に影響するのが、製作するケースの種類です。

代表的なものとして、布地などを縫製してつくる「ソフトケース」と、樹脂などでつくられたケース本体に内装加工を行う「ハードケース」があります。

ソフトケースでは、表地や裏地、クッション材、芯材、ファスナー、バックル、ベルトなどの材料に加え、裁断や縫製などの工程が必要です。

ハードケースでは、ケース本体の価格に加えて、収納する機器を保護・固定するためのクッション材や内装加工などが価格に影響します。

どちらが安いかを一概に判断するのではなく、収納する機器や使用環境、必要な保護性能などに合わせて選ぶことが大切です。

ソフトケースの形状および構造の比較写真

02|ケースのサイズと形状

ケースのサイズも価格を左右する要素のひとつです。

一般的にはケースが大きくなるほど使用する材料も増えますが、「大きいケースほど必ず高くなる」とは限りません。

価格には、サイズだけでなく形状や構造も影響するためです。

たとえば、シンプルな四角形のケースと、収納する機器の形状に合わせて曲線やマチを設けたケースでは、必要なパーツ数や裁断・縫製工程が異なることがあります。

また、開口部の構造やパーツの組み合わせが複雑になるほど、製作に必要な工程が増える場合があります。

そのため、ケースの価格を考えるときは、外形寸法だけでなく「どのような形につくるか」も重要になります。

ケース製造に使用する素材・部品の写真

03|使用する素材・部材

ソフトケースでは、生地、クッション材、芯材、ファスナー、バックル、ベルトなど、さまざまな素材や部材を組み合わせて製作します。

同じように見えるケースでも、使用する素材や部材が異なれば材料費も変わります。

たとえば、使用環境に応じて耐久性の高い生地を選んだり、収納する機器を保護するために厚みのあるクッション材を使用したりする場合があります。

一方で、必要以上に高性能な素材を使用すれば、その分コストも高くなります。

大切なのは、高価な素材を選ぶことではありません。

収納する機器、使用する場所、必要な保護性能などを考え、用途に合った素材を選ぶことです。

必要な性能を整理したうえで適切な素材や部材を選定することが、品質とコストのバランスにつながります。

生地の歩留まり比較図

04|材料をどれだけ有効に使えるか「歩留まり」

ケースの材料費を考えるとき、素材そのものの単価だけでなく、「歩留まり」も重要なポイントです。

歩留まりとは、使用する材料全体に対して、製品として有効に使用できる割合のことです。

たとえば、大きな生地からケースを構成する複数のパーツを裁断するとします。

四角いパーツを効率よく並べられる場合は、材料を無駄なく使用しやすくなります。一方、大きなパーツや複雑な形状のパーツがある場合は、パーツとパーツの間に使用できない部分が発生することがあります。

つまり、実際の製品に使われる面積が同じでも、パーツの大きさや形状、配置によって必要となる材料の量が変わる場合があります。

これは生地だけでなく、クッション材や芯材などを裁断するときにも関係します。

そのため、同じ材料を使用するケースでも、歩留まりによって材料コストが変わることがあります。

設計段階からパーツの形状や材料の取り方を考えることは、材料を有効に使用し、コストを最適化するうえでも重要です。

ケースに追加できるポケットや仕切り、持ち手、クッション材などの機能

05|構造・機能・加工工程

ケースにどのような機能を持たせるかも価格に影響します。

たとえばソフトケースでは、

●収納ポケット
●仕切り
●持ち手
●ショルダーベルト
●機器固定用ベルト
●クッション材
●補強材
●面ファスナー

などを追加することがあります。

機能を追加すると、単純に部材が増えるだけではありません。

パーツの裁断、縫製、取り付け、組み立て、検査など、製作に必要な工程が増える場合があります。

ハードケースでも、収納する機器や付属品に合わせて内装を加工する場合、クッション材の種類や加工形状、パーツ数などによって必要な工程が変わります。

そのため、オーダーメイドケースの価格には「何を使うか」だけでなく、「どのようにつくるか」も大きく関係しています。

必要な機能を整理し、過剰な仕様にならないようにすることも、コストを考えるうえで重要です。

製作数量の増加を示すイメージ

06|製作する数量

オーダーメイドケースでは、製作数量によって1個あたりの価格が変わる場合があります。

製造を始める前には、ケースそのものをつくる工程だけでなく、仕様確認、設計、型紙や加工データの準備、材料手配、製造準備などが必要になります。

こうした準備工程は、製作数量が少ない場合でも必要です。

そのため、同じ仕様のケースでも、少量製作と量産では1個あたりのコストが異なることがあります。

一方、数量だけを増やせば必ず安くなるわけではありません。

必要な材料の調達方法、生産工程、保管や在庫なども考える必要があります。

現在必要な数量だけでなく、今後の追加生産の可能性なども含めて検討することが大切です。

国内生産と海外生産の選択を示すイメージ

07|製作数量や条件に合わせた生産方法

オーダーメイドケースの価格を考えるうえでは、どのような生産方法を選ぶかも重要です。

国内生産は、小ロットや試作、仕様変更などに対応しやすいという特徴があります。

一方、一定以上の数量を継続して生産する場合には、海外生産によってコストメリットが出ることもあります。

ただし、

「国内生産だから高い」
「海外生産だから安い」

と単純に判断することはできません。

製作数量、仕様、材料、納期、輸送、品質管理など、さまざまな条件によって適した生産方法は変わります。

製品単価だけを見るのではなく、必要な品質や納期を確保できるかも含めて生産方法を検討することが重要です。

オーダーメイドケースのコストを最適化するには?

オーダーメイドだからといって、すべての仕様を高性能にする必要はありません。

必要な機能や品質を確保しながら、素材や構造、製造方法を検討することがコストの最適化につながります。

必要な性能に合わせて素材を選ぶ

高価な素材を使えば、必ずよいケースになるわけではありません。

屋内で使用するのか、屋外へ持ち運ぶのか、収納する機器はどの程度の保護を必要とするのかなど、実際の使用条件から必要な性能を考えることが重要です。

構造や機能を整理する

ポケットや仕切りなどは便利な機能ですが、追加するほど材料や加工工程が増える場合があります。

本当に必要な機能と、なくても使用上問題のない機能を整理することで、ケースの使いやすさを保ちながら仕様を見直せることがあります。

材料の取り方まで考える

ケースの形状やパーツ構成によっては、材料の取り方を工夫することで歩留まりを改善できる場合があります。

製品の性能や使いやすさだけでなく、実際の製造工程まで考えて設計することが、材料の無駄を減らし、コストを抑えることにつながります。

製品単価だけでなく「トータルコスト」で考える

ケースを選ぶとき、どうしても比較しやすいのが1個あたりの価格です。

しかし、実際にケースを継続して使用する場合には、製品単価以外のコストについても考える必要があります。

たとえば、価格を優先した結果、不具合が多く発生すれば、交換や再製作、確認作業などが必要になることがあります。

また、一度に多く発注することで製品単価を抑えられても、必要以上の在庫を抱えれば、保管や仕様変更時の在庫リスクが発生します。

納期の遅れが業務や製品出荷に影響することもあります。

そのため、製品単価+品質+不良対応+在庫+納期などを含めた「トータルコスト」で考えることが大切です。

単純に価格の安いケースを選ぶのではなく、必要な品質を安定して確保しながら、継続して使用・調達できることまで考えてケースを選ぶことが重要です。

見積もりを依頼するときに伝えたい7つのこと

オーダーメイドケースの見積もりを依頼するときは、次のような情報があると、より具体的な仕様を検討しやすくなります。

1.収納する機器・製品

何を収納するケースなのか。

2.機器のおおよそのサイズ

幅・高さ・奥行きなど。図面がある場合は図面でも確認できます。

3.使用する場所・環境

屋内、屋外、持ち運び、保管など、どのように使用するのか。

4.必要な数量

10個、100個、1,000個など、予定しているおおよその製作数量。

5.希望する納期

いつ頃までに必要なのか。

6.必要な機能・保護性能

クッション、ポケット、仕切り、ベルトなど、必要と考えている機能。

7.現在使用しているケースや参考品

現在のケースで困っていることや、参考にしたいケースがあれば、仕様検討の手掛かりになります。

これらがすべて決まっている必要はありません。

図面がない段階でも、収納する機器や用途、数量などを確認しながら仕様を検討することができます。

オーダーメイドケースの費用についてよくある質問

Q
オーダーメイドケースはいくらくらいから製作できますか?
A
ケースのサイズ、素材、構造、数量、加工内容などによって価格が異なるため、一律の価格を設定することはできません。収納する機器や用途、必要な数量などを確認したうえでお見積もりします。
Q
少量でも製作できますか?
A
アコモでは、ソフトケースを中心に最小ロット10個〜ご相談いただけます。仕様や製品によって条件が異なる場合がありますので、まずは必要な数量をお知らせください。
Q
試作には費用がかかりますか?
A
はい、試作には費用がかかります。オーダーメイドケースでは、量産前の仕様確認が重要なため、原則として試作品を製作します。形状や収納性、使い勝手などをご確認いただき、必要に応じて仕様を調整したうえで量産へ進みます。
Q
図面がなくても見積もりできますか?
A
はい。図面がない段階でもご相談いただけます。収納する機器のサイズや写真、使用方法、必要な数量などを確認しながら仕様を検討します。
Q
国内生産と海外生産では、どちらが安くなりますか?
A
数量や仕様などによって異なるため、海外生産が必ず安くなるとは限りません。小ロットや仕様変更への対応では国内生産が適している場合もあります。数量、納期、品質管理などを含めて適した生産方法を検討することが重要です。

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ケース製造
10個〜
最小ロット
50000
2025年度 国内生産実績
20000
2025年度 海外生産実績(ベトナム)
60
2025年度 取引社数

ご相談から納品まで。

  • ご相談・ヒアリング

    収納する機器や用途、数量などをお聞きします。

    01
  • 概算お見積り

    ご要望をもとに、概算のお見積りをご提示します。

    02
  • サンプル製作

    仕様を検討し、サンプルを製作します。

    03
  • 仕様確定・最終お見積り

    仕様と最終価格を確定します。

    04
  • ご発注

    確定した仕様・数量で正式にご発注いただきます。

    05
  • 生産・検品

    製品を生産し、各工程での確認と最終検査を行います。

    06
  • 納品

    検品を終えた製品を納品します。

    07

図面がなくても、ご相談いただけます。

図面や詳しい仕様が決まっていなくても構いません。
収納する機器・用途・数量などをお聞きし、仕様から一緒に検討します。

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