機器を保護するクッション材の選び方|
素材の特徴と使い分け
電子機器や測定器などを収納するケースでは、ケース本体だけでなく、内部に使用するクッション材の選定も重要です。
クッション材は、素材だけでなく硬度や厚み、ケース内での使い方によって役割が変わります。アコモでは、収納する機器の形状や重量、必要な保護性、固定方法、使用環境、コストなどを考慮し、用途に適した素材・硬度・厚みを選定しています。
ここでは、ケース製作で主に使用しているポリエチレンフォームとポリウレタンフォームを中心に、それぞれの特徴と実際の使い分けを紹介します。

01|ケースのクッション材は何を基準に選ぶ?
クッション材は、「柔らかいほど保護性が高い」「硬いほど固定しやすい」と単純に決められるものではありません。
収納する機器の形状や重量、必要な保護性、使用環境、コストなどを確認したうえで、ケースの中でクッション材にどのような役割を持たせるのかを考えることが重要です。
例えば、外部からの衝撃を緩和する「保護」、ケース内部で機器が動くのを抑える「固定」、収納物同士の接触を防ぐ「仕切り」、蓋側などから機器を保持する「押さえ」、ソフトケースの形状を保持する「芯材」などがあります。
アコモでは、こうした条件や役割を確認し、素材・硬度・厚み・使い方を組み合わせてクッション材の仕様を検討しています。
機器の形状・重量
大きさや形状、重量に合わせて必要な仕様を検討
必要な保護性
持ち運びや輸送など使用方法に応じて検討
使用環境
屋内・屋外、温湿度など使用環境を考慮
コスト
必要な性能とコストのバランスを検討
クッション材に求める主な役割

保護する
衝撃を緩和

固定する
動きを抑える

仕切る
接触を防ぐ

押さえる
上から保護

芯材
形状を保持
02|アコモで主に使用するクッション材
アコモで使用頻度が高いクッション材は、ポリエチレンフォームとポリウレタンフォームです。
それぞれの特性とケース内で求める役割に合わせて使い分けしています。

ポリエチレンフォーム(PEフォーム)
保護・固定・仕切りなど幅広く使用
独立気泡構造で水を吸収しにくく、硬度も幅広く選定できます。機器の保護・固定・仕切りなど、ハードケースからソフトケースまで幅広く使用しています。

ポリウレタンフォーム
柔軟性・復元性を活かして使用
硬度を選定でき、柔軟性や復元性を活かした用途に使用します。プロファイル加工も可能で、機器を上から押さえる用途などにも使用しています。
どちらも硬度を選定できるため、単純な硬さだけではなく、それぞれの特性とケース内で求める役割に合わせて使い分けます。
03|ポリエチレンフォーム|アコモで使用頻度の高いクッション材
ポリエチレンフォームは、独立した気泡で構成される発泡材です。水を吸収しにくく、用途に合わせて硬度や厚みを選定できます。
アコモでは、ハードケースの内装加工をはじめ、ソフトケース本体のクッション材や仕切りなどにも幅広く使用しています。

なぜアコモではポリエチレンフォームの使用率が高いのか
アコモのハードケース内装加工では
約70〜80%
ポリエチレンフォームを使用
機器の保持・固定に使用しやすく、水を吸収しにくいことに加え、コスト面にもメリットがあります。
アコモが使用する材料では、同程度の厚み・硬度で比較した場合、ポリウレタンフォームよりポリエチレンフォームの方がコストを抑えやすいため、必要な性能とコストのバランスを取りやすいことも使用頻度が高い理由です。
04|ポリエチレンフォームの使用例
ポリエチレンフォームは、ハードケースの内装だけでなく、ソフトケースにも使用しています。

ハードケースの内装
収納する機器の形状に合わせてポリエチレンフォームを加工し、ケース内部で機器を保持・固定します。機器がケース内部で動いたり、収納物同士が接触したりするのを抑えます。

ソフトケース本体のクッション材
ソフトケースでは、生地の内部にポリエチレンフォームを配置し、収納する機器を保護するクッション材として使用します。用途に応じて硬度や厚みを選定します。

仕切りのクッション材
複数の機器や付属品を収納する場合には、仕切りにもポリエチレンフォームを使用します。収納物を分けるとともに、機器同士の接触を防ぎます。

保護性をそれほど必要としない場合や芯材にはミラマット
ミラマットもポリエチレンフォームの一種です。
アコモでは、それほど高い保護性を必要としない場合のクッション材として使用するほか、ソフトケースの形状を保持するための芯材としても使用しています。
同じポリエチレン系の発泡材でも、必要な保護性や使用箇所に合わせて使い分けています。
05|ポリウレタンフォーム|柔軟性・復元性を活かして使用
ポリウレタンフォームも、ソフトケース・ハードケースの双方で使用するクッション材です。
ポリエチレンフォームと同様に硬度を選定できますが、アコモでは主に柔軟性や復元性を活かした用途に使用しています。
硬度を選択可能
幅広い用途に対応
柔軟性・復元性
形状に馴染みやすい
主に連続気泡
用途に応じて使用
プロファイル加工
凹凸加工が可能

プロファイル加工
ポリウレタンフォームは、表面に凹凸を設けるプロファイル加工も可能です。
凹凸部分が収納物の形状に応じて変形するため、蓋側の押さえ材など、柔軟性を活かした用途に使用できます。

機器を上から押さえる用途
ハードケースでは、蓋側などにポリウレタンフォームを配置し、機器を上から押さえる用途に使用します。
柔軟性を利用して収納物の形状になじませながら押さえることができます。
POINT: アコモでは、機器を所定位置に固定する主な内装材にはPEフォームを使用することが多く、ポリウレタンフォームは必要な用途に応じて使い分けています。
06|ポリエチレンフォームとポリウレタンフォームの違い
ポリエチレンフォームとポリウレタンフォームは、どちらも硬度を選定できます。そのため、単純に「ポリエチレンフォームは硬い」「ポリウレタンフォームは柔らかい」と分けることはできません。
気泡構造や水に対する性質、柔軟性・復元性、加工方法、コストなどを含めて、用途に適した素材を選定します。
| 比較項目 | ポリエチレンフォーム | ポリウレタンフォーム |
|---|---|---|
| 気泡構造 | 主に独立気泡 | 主に連続気泡 |
| 硬度 | 幅広く選定可能 | 幅広く選定可能 |
| 水に対する性質 | 水を吸収しにくい | 連続気泡タイプは内部に水が入りやすい |
| 柔軟性・復元性 | グレードにより異なる | 柔軟性・復元性を活かした用途に使用 |
| 機器の固定 | アコモでは主に使用 | 主な固定材としては使用しない |
| 押さえ | 用途に応じて使用 | 柔軟性を活かして使用 |
| 加工 | 機器形状に合わせた内装加工など | プロファイル加工など |
| コスト | 同程度の厚み・硬度なら抑えやすい | 同条件ではPEフォームより高くなる |
| アコモでの使用 | 使用頻度が高い | 必要な用途に応じて使用 |
どちらも硬度を選定できるため、「PE=硬い」「ウレタン=柔らかい」という単純な違いではありません。
07|アコモではクッション材をどのように選定する?
アコモでは、最初からクッション材の種類を決めるのではなく、まず収納する機器とケースの用途を確認します。
-
収納する機器・用途を確認
形状・重量・使用環境などを確認
01 -
必要な保護性・役割を検討
保護・固定・仕切り・押さえなどを検討
02 -
素材・硬度・厚みを選定
用途に適したクッション材の仕様を選定
03 -
ケース全体の仕様を決定
ケース本体とクッション材の仕様を決定
04
機器をしっかり保持・固定したい
PEフォームを中心に検討
柔軟性を利用して押さえたい
ポリウレタンフォームを検討
高い保護性を必要としない/芯材
ミラマットを検討
08|クッション材を使用したケースの製作事例
アコモでは、収納する電子機器や測定器などに合わせて、クッション材を含めたケースの設計・製作を行っています。
収納する機器に合わせたケースをご提案します
アコモでは、収納する機器の形状や重量、使用環境、必要な保護性などを確認し、ケース本体と合わせてクッション材の素材・硬度・厚みを検討します。
「どのクッション材を選べばよいか分からない」「まだケースの仕様が決まっていない」といった段階からでもご相談いただけます。
図面がない場合でも、収納する機器や用途を確認しながら仕様をご提案します。
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ケースづくりを続けて、40年以上。
ご相談から納品まで。
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ご相談・ヒアリング
収納する機器や用途、数量などをお聞きします。
01 -
概算お見積り
ご要望をもとに、概算のお見積りをご提示します。
02 -
サンプル製作
仕様を検討し、サンプルを製作します。
03 -
仕様確定・最終お見積り
仕様と最終価格を確定します。
04 -
ご発注
確定した仕様・数量で正式にご発注いただきます。
05 -
生産・検品
製品を生産し、各工程での確認と最終検査を行います。
06 -
納品
検品を終えた製品を納品します。
07
図面がなくても、ご相談いただけます。
図面や詳しい仕様が決まっていなくても構いません。
収納する機器・用途・数量などをお聞きし、仕様から一緒に検討します。





